若手を採用したいが、採用できない企業のために6つ案出ししてみた

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最近お客さんとお会いして話すと決まって「会社の若返りを図りたい」「みんな定年でやめてしまう」「もう会社をたたむしかないのか?」など、あんまり明るくない話題になります。

これらは皆、今まで人材計画をおろそかにしてきた会社をさんばかり。多少の利益を使ってでも人材獲得に投資すべきなのに、「忙しい忙しい!」と見て見ぬ振りをしてきたツケがこのタイミングにやってきたのです。

そういう会社さんにかぎって「この古い体質を、どのように変えれば会社が魅力的に見えるのかわからない」とおっしゃるので、出血大サービスで就業ルール見直しのヒントを考えてみました。

1.出勤時間って一律じゃないと何が都合悪いの?

若手に限らず、会社員の人であるならば誰しもが疑問に思っているはずです。もちろん「お客さん相手の商売だから」「お店は10時に開けないといけないから」など、自社だけではどうにもならない事情はあると思います。

ですが、昨今の仕事の種類や働き方はいろんなものがあり、「お客さんに合わせなければならないんだ!」というのは、就業規則を変えるのが面倒な人のいいわけなんじゃなかろうかと思います。お客さんだって、朝のラッシュに揉まれて出勤して、その会社に合わせて仕事するのはつらいだろうに。

ちょっと観点が変わってしまうかもしれませんが、日本では当たり前になっているコンビニやスーパーマーケットの年末年始開店も、「もう開いてなくても困ることはないよ」と考えている人が多いという記事もよく見かけます。

疲れ切ってまで「なんとなく決められて、なんとなく変えることのできないルール」を大切にするよりも、思い切って変えてしまった方が「新しく社員を採用する」という視点ではとても目立つ武器になるんじゃないかと思うのです。

2.やっぱり休日は増やしたほうが良いんじゃないの?

お客さんに聞くと、21世紀のこのご時世でも「年間休日 たったの80日」とかよく見かけます。1番に書いた勤務時間と同じく、就業規則を変えるのが単に面倒になってしまい、経営者が思考停止になっているのかもしれません。

休みが極端に少ない企業は地方に多い印象がありますが、それは偏見でした。以前の記事でご紹介した神奈川県の温泉旅館は大改革をやってのけたからです。

しかもバリバリ客商売!

「お客さんが〜〜〜」と言っている経営者の皆々様、改革しないと生き残れませんよ。休みが増えると社員の士気も高まるので、自然と売上・利益が上がるようです。そしてその上がった利益を経営者が独占しないのも素晴らしいですね。

年収4割UP、週休3日制、これが本当の働き方改革なんじゃない?
神奈川県秦野市(はだのし)にある創業1世紀という歴史の老舗旅館が、独自の働き方改革を成し遂げて業績回復、年間休日増、年収アップを実現しました。大胆な改革があってこそなんですが、その手法とは一体どんなものだったのでしょうか。

3.そもそもスーツって着ないと仕事はできないの?

僕は仕事がらスーツは着用せず、ジャケットとパンツ(ジャケパン)ルックです。お客さん先にいかない場合は、この時期ならTシャツとデニムか、ポロシャツとかです。ですが、熱中症になりかねない夏にもかかわらず、スーツ着用が絶対な雰囲気っていったいどんな状況なのでしょうか。

もちろん、スーツには勝負服のような意味合いもあるので、絶対に負けられない仕事がある場合は気合いを入れる意味で着ている人も多いと思います。これは個人の自由なのでOKでしょう。ですが、「いつも内勤」「結構カラダを動かす仕事」など、スーツの見た目の力が必要ない人たちも着なきゃいけないような空気がありますよね。

仮にスーツがヨレヨレだったら、女性社員さんたちに「なにあのボロゾーキン。清潔感ゼロね」とボッコボコに叩かれるかもしれません。じゃあ定期的にクリーニングに出しますよと。あんまり上がらない給料から毎週スーツとワイシャツのクリーニング代を捻出し、次の日のランチで食べたカレーがはねて服に付いてしまったら…。本当に切なさでいっぱいになります。

女性の事務さんの制服やスーツなどは、「毎日着る服のことを考える必要がない」といった良い一面もありますが、その人の仕事内容に合わせて多様化を認めてあげたらいかがでしょうか。これもまた、考えている企業はあんまり多くないと思いますので、導入すれば若手の目を惹くと思いますよ。

4.必要のない会議、いつまで続けるの?

もちろん必要な会議はじゃんじゃんやってください。「普段はメンバーが外に出ているので、ミーテイングを作らないとホットなコミュニケーションの場が生まれにくい」という会社さんもいらっしゃいますから、必要な会議はあると思います。

ですが、やってはいけないのが

会議のための会議

上司の自慢話独壇場ミーティング

これらは、ただでさえ残業時間をカットして生産性を高めなければならない社員さんにとっては地獄です。要点だけをあらかじめまとめておき、サッと共有して終わらせる会議を習慣化しましょう。「当社はそういう会議を習慣化しています」なんてアピールできたら、上司の自慢話に付き合わなければいけない会社に勤めている人からの応募があるかもしれませんね。

ちなみに僕は、週に一度だけ「それぞれのメンバーが持ち寄った時事ニュースをみんなに解説するミーティング」というのをやっています。1人5分以内でまとめて話さなきゃいけないのですが、以下のことが鍛えられています。

  • 新しいニュースを拾ってくるアンテナ
  • 自分の言葉でまとめる日本語力の強化
  • 何が一番伝えたかったことなのかをアピールする、伝える力
  • お客さん先に行っても困らない、世間話ネタの引き出し

最初はみんな面倒くさそうでしたが、慣れてきたせいかみんな楽しそうに自分の考えを披露してくれています。

5.稟議って何人が承認すれば実現するの?

「ウチの会社はものすごいスピードで稟議が通ります!」とストレートにアピールするのは難しいことでしょうが、「ひらめいたアイデアはホットなうちに形にして、すぐに世の中にリリースする制度を持っています」くらいならできそうです。

例えば、現場の社員がとんでもなく良い商品を思いついたとして、そこから主任→ 係長→ 課長→ 次長→ エリアマネージャー→ 部長→ 本部長→ 事業部長… まだまだ続きます。えっと、常務→ 専務→ やっとこさ社長に行き着くような長い道のりが必要な会社は、もしかしたらそのスピードの遅さでビジネスチャンスを月に何百、何千と失っている可能性があります。

また、社員もアイデアがなかなか形にならなければ、「成功」を体験することができずやる気がなくなってしまうことでしょう。スピード感は、成功体験にも似ているのです。

6.新しいワークスタイルを模索してもいいんじゃないの?

最近は「ダイバーシティー」という言葉が流行り始めていますね。インターネットというものが出てきてから、仕事の世界はいろんな価値観が生まれました。ダイバーシティーとは多様な人材を積極的に活用していこうという考え方のことです。

ついこの前まで放映されていた缶コーヒーのCMにもありましたが、「働くために、オフィスは必要なのか?」「育児は女性だけのものではない」などなど、さまざま考え方が出てきています。これまで会社が信じて疑わなかった価値観を、一度考え直してみる良い機会ととらえて新しいワークスタイルを元にした求人を仕掛けてもいいんじゃないかと思います。

経済産業省に「新・ダイバーシティー経営企業100選」という資料があるので、ぜひご覧ください。有名企業が名を連ねているので「中小には絶対にできない」と思うかもしれませんが、中には有限会社さんも奮闘した成果が選ばれています。規模はどうであれ、できることはたくさんあることがこの資料からわかります。

ここまで6つのヒントを捻出してみました。これらは単に「給料をガンガン上げよう!」といった短絡的なアイデアではありません。ですが、やる、か、やらない、かは企業次第。今後の企業を作っていくのは経営者と人事担当者の仕事なのです。