鈴木選手はなぜ妨害行為に手を染めてしまったのか

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カヌーの選手がニュースを騒がせているようですが、報道の内容や彼の写真とかを見て、この鈴木選手という人物について、あることを思い出したので触れておこうと思いました。

男から見てもイケメンな鈴木選手

ニュース番組で見る限り、結構なイケメンだと思いますよ。うらやましいくらいの筋肉とルックス。これだけで十分だと思うのに、なぜ欲が出てしまったのでしょうか。しかも、犯行の動機となったオリンピックはまだ2年も先じゃないですか。僕ら素人から見るとまだ2年ですが、こういうアスリートたちにとっては、もう秒読みなのかもしれませんね。

この鈴木氏が母親の勧めで始めたというカヌー。小学3年生の頃は大の練習嫌いということで、なんかマンガのようなパターンです。初出場の県大会で優勝してしまったことで、どうやら子どもの頃から天才(いや、神童か)扱いされていたようです。

そこから、小・中学性で2度ずつ全国大会で優勝し、高校時代には国体で優勝。大学4年には日本ランキング1位になり、快進撃が止まりません。2010年の広州アジア大会という大きな大会で銅メダルを獲得するなど、メチャクチャ強かったようですが、2008年の北京オリンピック、2012年のロンドンオリンピック、2016年のリオ・デ・ジャネイロオリンピックのいずれも直前の予選で勝ち残れずにオリンピックに出ることはなく一旦現役を引退しました。

引退してから4ヶ月後に復帰します。その理由は、東京オリンピックに鈴木氏が得意だった500mのレースが復活するから。どうやらロンドンオリンピックとリオ・デ・ジャネイロオリンピックにはこの種目はなかったんですね。「もう一度トライしてみよう!」という気持ち、いいじゃないですか。カッコいいと思います。

なのに、自分で服用するのではなく、外に向かう(他の誰かに飲ませる)ドーピングをした。これはパラドーピング(パラレルドーピング)という言葉もあるそうですが、鈴木氏はその後の報道で「道具を隠した」「嫌がらせのメール(または別のSNSツールなどでの嫌がらせ)」などもやっていたようです。こんなのがバレてしまったら自分の選手生命なんてなくなってしまうのに、どうしてやり続けたのか。それは心のどこかで「自分のやったことは正しいこと。絶対にバレない」と思っていたからだと思います。そう考えた根拠は以下の通り。

他の選手を陥れることを、なぜやったのか?

僕は精神科医でもなんでもありませんが、昔から「人ってなんでこういう行動をするのか?」ということに興味を持ってきました。そこで今回のの事件についてテレビを眺めながら思ったのは、これって「自己愛性パーソナリティ障害」系の男子にありがちなパターンに似ているなということです。

★子どもの頃から「神童」という扱いを受けていた(かもしれん)

★とにかくルックスが爽やかでイケてる(結構関係あるかも)

たった2つですが、これだけ要素が揃っていれば十分です。

自己愛性パーソナリティ障害って何?

簡単にまとめますと・・・

  • 他の人よりも自分は優秀である、特別な存在である、と思い込んでいる
  • とにかく「ほめられたい!」「尊敬されたい!」という想いが強い
  • 周りの人に「ほら、オレ(わたし)ってすごい人やん」という態度をとる
  • 周りの人が賞賛される場面では「あの人はたいしたことない」と評価する

これらによく当てはまると思ったんです。

特に今回のことは、4つめのことが「後輩が良い業績を収めた事実を絶対に認めない。なぜなら自分のほうが優れた人物であることは間違いないから」という方向に向かってしまったのではないか? と思ったのです。

しかも、悪質な嫌がらせはその種類が多いですよね。前述の通り「自分のしたことは正義!』と鈴木氏本人は思っているのだろうと推測しました。それは上の4つのうち、1と2に当たるからではないかと僕は考えたのです。

ほら、あなたのオフィスにもいるかもしれない

いつも自慢話が多く、自分のミスや間違いは一切認めようとしない人。人間はだれもが否定されるような行動や言葉は苦手ですが、この自己愛性パーソナリテイ障害の人たちは「自分だけ」が世界の中心にいます。

自分の話だけが大好きで、他人の話題にはほとんど関心を示しません。そのわりに、周囲が自分への関心を示さなくなるとメチャクチャ怒る。ワガママな態度1000倍ですね。

自分をほめる人とだけ仲良く、「自分が特別な人間なんだ」という演出を常に気にする人。一見、承認欲求の強い人に見えますが、これらの人種はさらにタチが悪いと思います。自分の手柄を強調し、他人の業績は「大したことない」と思い込む。さらにいいますと、「他人は自分をほめ称えるために存在する」と考えている傾向があるとも言われています。おお怖い!

あなたのオフィスにこういう人がいたら「うっ」と思ってしまうかもしれません。ですが、パターンがわかっていれば上手く付き合うことができるので嫌いにならないでください。世の中にはそれが当たり前になってしまった人もいるのです。

このような考え方・行動を取ってしまう原因は?

かたよった考え方はいろんな原因がありますが、これは特に子どもの頃の育てられ方にあるという意見が圧倒的なようです。人はあることに対して「良くできたね」「今回はできなかったから次がんばろう」「こういう方法が良かったね」など、ほめられ叱られ諭されバランスを保ちながら成長していくといいます。もちろん結果だけでなく、その結果にいたったプロセスもほめられたり反省の対象になったりです。

ところがこのバランスが崩れると、特に「結果でしか会話が生まれない」ようになってしまうと、子どもは失敗した時も失敗がなかったかのように振る舞います。自分の親が理想とする結果にしないと愛されない、と考えるからです。

自己愛性パーソナリテイ障害はこれらの積み重ねによって、ちょうど大人になった時に症状として出てくるものと考えられています。鈴木氏は結果がどうであれ、周囲の愛を受けていたのかもしれませんが、もしかしたら自分の中に「本来の自分はこうあるべきなんだ」と架空の人物像を作り上げていたのかもしれません。