「定期昇給」と「ベア(ベースアップ)」の違いを調べてみた

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「最終的に手元に残る給料が少ないなー」と思うのは気のせいではないことを前回の記事でも書いてきましたが、最近、数年連続で基本給の引き上げを考えたり、実際に実施している素晴らしい企業があらわれ始めました。

特に新卒入社マーケットではこれが顕著で、ちょっと前までは「僕は、お金なんかよりも、やりがいのある仕事に就きたい!」とか私は残業がなくって、休みがあればいいの」という興味が、お金のことを上回っていたイメージがありましたが、「生活するには、やっぱりお金って必要よね」ということがわかってきたのでしょうかねー。

<追記>

「いきなり! ステーキ」で有名なペッパーフードサービス社は2018年の12月期に、ベースアップと定期昇給を含めて約6.4%の賃上げをすることに決めたとのニュースを見ました。ベースアップ相当分は約2万2000円で、ペッパーフードサービス社としての上げ幅は今までで最高額だそうです。

以前から「いきなり! ステーキ」のビジネスモデルは好調で、フード業界ではめずらしく転職してくる人の数が多かったんです。業績がうなぎのぼりだったのはみなさんもご承知のとおりですが、社長の思い切った決断もあったんでしょうね。

前に仕事で、一瀬社長に取材をしたことがあるのですが、夢も手腕も豪快な人でした。よく「利益は社員に還元する」なんてことをいう会社はいくらでもありますが、一瀬社長はやり方がハンパじゃないですね。他社さんも社長だけがいい暮らしをするのではなく、事業のために社員を大切にする姿勢を見せてほしいと、このニュースを見て思いました。

要点のまとめ

★最近、中小企業が給与額を上げ始めた

★しかも2年連続でその規模は大企業を抜いている

★「若返りのために25〜34歳が欲しい」と言ってる会社は、5年で150万人も減っていることを知っているのか

★ところで、定期昇給とベースアップは違うものよ

また、大企業よりも中小企業の給与が上がっています。特に前年比では中小企業が大企業を上回っており、これで中小企業は2年連続で大企業のアップ率を抜いたことになります(いろんな数字はやっぱり大企業の方が高いですが、ここ最近は中小が盛り返してきたことを強調したいのです)。

賃上げした中小企業の割合、前年度上回る 17年度

中小企業がベースアップに前向きなのは、若い世代を社員として採用できていないという理由があります。総務省の資料では、25〜34歳の人口は2017年11月で1337万人。2012年に比べると151万人も減ったのです。若くてピチピチしたゾーンの人口が減ったことと、その多くはよりどりみどりできる大企業に採られまくっている現実があり、危機感を持っている中小企業は先手を打った、ということになります。

ただ、この動きは都市圏に限定されているのでは? と思うところもあります。なぜなら、僕が今暮らしているような地方の企業はいまだに、「社長は高っいAMGのメルセデスに乗りまくっているのに、社員の月給は16万円から」なんていう格差ブラックはザラだからです。例の、はれのひの社長も派手な写真が報道され、社員にはパワハラまがいの指導をしていたようですから、思い当たる人は要注意です。

ところで、定期昇給とベースアップの違いって何?

定期昇給というのは、転職サイトとかでよく見かける「昇給/年1回」といったああいうやつです。つまり、会社で規定されている年1回ずつ昇給して(基本給が上がって)いく、いわゆる年功序列というやつで、その会社に長年従事してきた人の給与が多くなることになります。したがって、昨日今日入社してきた人には適用されません。

ベースアップ(ベア)というのは、1年待たなくても、ある日突然全社員の給与(基本給)が数%アップすることをいいます。よく春闘といって労使交渉(社長や役員側の会社を運営する側と、一般社員で構成された組合の会社を支える側の交渉)でアップ率が決まることが多いですが、これは社歴は関係ありません。全社員の基本給が対象です。

景気がいいのは法人と、それをドライブしている経営層のみ。会社をせっせと支える人たちはスズメの涙で自分の生活も支えているのです。もし、「自分はそれなりに頑張っているのに、給料が少ないなぁ」と感じるようでしたら、自分の会社の社長が会社に乗ってくるクルマをチェックしてみてください。そこで何か怒りがこみ上げてきたら、、、そろそろ賃上げのための転職の準備をするべきでしょうね。